(登 壇)
◆17番(
石井通春議員) 上程されております一連の
期末手当の
支給率引下げに反対の討論を行います。
この
議案は
人事院勧告に対応するものであり、
地方公務員法の
適応情勢の規定に基づくもので、市が決めるものではなく、国が決めるものであり、かつ自治体が抵抗できるものではありませんが、たとえそうであっても
藤枝市の状況に照らし合わせてどうなのかを見極めるのが我々
議員の任務だと思っております。
以下、各
議案の
問題点を指摘します。
なお、
期末手当の減額ですが、その基礎となりますのは
支給月数ですので、それを基準にして話をします。
最初に、我々
議員の
期末手当の削減、第93
号議案です。私は給料や手当が高過ぎれば、それを引き下げることはやぶさかではないと考えます。国会
議員給料の2割削減が今年行われましたが、月額123万円の給料が2割削減したところで、100万円以上維持できる金額です。
よく言われるように、
議員が歳費を削減したから国民も我慢しなさいとか、休業補償がなくてもいいとか、筋違いなことは言うべきではないとしつつ、この金額の多さで我が党は国会
議員の歳費削減に賛成しています。
ところが、
藤枝市議会議員の給与の額はどうでしょうか。先ほどの
委員長報告にもありましたが、人口規模に見合っての手取り31万円程度は安過ぎると、
議員の成り手がないといった議論がこの議会のほぼ大勢を占めているのではないでしょうか。
これに対する異論は、私に関する限り聞いたことがありません。であるならば、当然この
議案には反対するしかないと思います。
次に、
特別職の減額、第94
号議案です。
これも先ほど述べたとおり、高過ぎる金額であれば削減も視野に入れるべきですが、
藤枝市がどうなっているかが賛否の判断になると思います。市長の支給月額90万円及び、改定後の支給月4.5か月分は、類似団体で比較いたしますとほぼ平均値です。飛び抜けて高いわけではありませんが、低いわけでもありません。私は人口14万5,000人の都市でこの額は低いと思いますけれども、逆の発想もあろうと思います。
一方、この
コロナ禍で首長自ら手当を返上する動きが各地で見られ、それが世間では拍手喝采で迎えられている状況があります。
しかし、公務における賞与の基本的な考え方はどういうものであるかを考える必要があると思います。手当は民間における賞与等の特別給相当の給与です。これを支給割合について常に民間と均衡すること、つまり民間における賞与のうちの一律支給分、または
期末手当、一時金ですが、この支給分に相当する給与であるということは通説です。よって、
コロナ禍の財政悪化を理由にした首長自らの手当削減は、民間の給与そのものの削減の呼び水になる、逆効果しか生み出さないのです。こうした負のスパイラルは止めるべきで、官民問わず労働者が団結して地位向上していくことこそ、あらゆる労働者の権利が剥奪されている現在に必要なことではないでしょうか。
次に、
一般職、第95
号議案です。
コロナで給料が減った、仕事がなくなった。一方で公務員は恵まれている、削減は当然だと。残念ながら市民の中にそうした思いがあるのは事実です。
しかし、
藤枝市の
職員、平均年齢40歳。その40歳の
職員が平均支給額約40万円弱。この額に対して削減をしなければいけないほどもらっているのかと。住民こそが主人公の立場で、全体の奉仕者としてコロナに苦しむ住民の立場に一番近い地方公務員こそ、先進的な役割を求められている立場でありながら、そのやる気をくじくようなことをなぜするのかと。民間との比較を言うなら、民間には大もうけしたときなどに出るでしょう臨時ボーナスなどの恩恵が公務員には起こり得ない矛盾をどう説明するのかと。
コロナで言えば、憲法29条で保障されております財産権、この第3項に、私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができるとあるのは、感染症で休業せざるを得ない状況でも国は正当な保障をしなければいけないということですが、現在、国がこの役割を放棄しています。その怒りの矛先を自らに向けさせないがために、国民の間に分断を持ち込んでいるのです。先ほどの第94
号議案に通じますが、改めて労働者が団結して国民生活の向上を国に約束させる取組こそ、今必要であると思います。
最後に第96
号議案、
会計年度任用職員についてです。
もともと公務員におけます臨時
職員制度は、あくまでも臨時であって、何年間もそうした雇用形態を続けること自体に問題があります。同じ労働であるならば、正規
職員として採用しなければいけないのに、就業時間を15分程度短くするなどといった小手先の違いを設けることで、臨時
職員を常態化してきたことにこそ問題があります。それを恒久化させたのが
会計年度任用職員制度ですが、その中で僅かばかりの前進面とも言えます手当の支給が実現されましたが、今回早速削減されました。
しかも、正規
職員は4.5か月分の支給があるのに
会計年度任用職員は2.55か月分と、ここでも格差がつけられております。
さらに、この
会計年度任用職員の改定は、全国で静岡県だけが実施されているという徹底ぶりです。正規
職員数を増やすことこそ必要でありまして、こうした分野にまで削減を求めることは決して認められるものではないと考えます。
これら一連の
議案は、
議員個々、公務員個々の問題にとどまらずに、国民の8割を占める労働者階級全体に悪影響を及ぼすものでありまして、以上の理由で私は反対の討論といたします。
○
議長(
大石保幸議員) 次に、原案に賛成の6番 深津寧子
議員。深津
議員。
(登 壇)
◆6番(深津寧子
議員) 私は、ただいま議題となっております第93
号議案から第96
号議案の
条例改正案について、一括して賛成の立場から討論いたします。
人事院の給与勧告制度は、現行の公務員の
給与水準決定における基本となるものであり、
人事委員会を持たない地方公共団体においては、
人事院勧告を尊重することが国や他の地方公共団体の給与や民間企業の給与との均衡を保ち、給与の適正化を図るための最善の策であると理解しております。
本市においては、これまで給与月額や期末・勤勉手当の改定については
人事院勧告に準拠し、引上げ、
引下げのいずれの場合も実施してきた経緯があります。今回の改正も給与の官民均衡を図るための措置であり、また併せて市民の公務員給与に対する信頼を得るための措置であると考えられます。
今回の改正については、
藤枝市
職員の
期末手当を0.05月引き下げるという新型コロナウイルス対策に尽力している
職員にとっては非常に厳しい内容となっておりますが、現下の厳しい
コロナ禍の社会情勢を反映しての内容であり、やむを得ない措置であると考えられます。
また、
議案の上程に当たり、
職員組合とも十分な協議を重ね、合意を得た上での
条例改正ということであり、その内容は情勢適応の原則にかなうもので、適当であると考えております。
なお、本市におきましては、これまで市議会
議員や
特別職などの
期末手当について、
一般職の期末・勤勉手当の改定に合わせ、引上げ、
引下げのいずれの場合も
一般職と同様に実施をしてきました経緯があります。
以上の観点から、私は本
議案に対し賛成するものであります。
議員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。
○
議長(
大石保幸議員) 以上で
上程議案4件の討論を終わります。
○
議長(
大石保幸議員) 次に、第103
号議案の討論を行いますが、通告はありません。通告なしと認め、本案の討論を終わります。
○
議長(
大石保幸議員) これで、
上程議案5件の討論は終わりました。
○
議長(
大石保幸議員) これから
上程議案5件を採決いたします。
初めに、第93
号議案を採決いたします。
本案に対する
委員長の
報告は可決です。本案は、
委員長の
報告のとおり決定することに賛成の方は御起立願います。
(起立多数)
○
議長(
大石保幸議員) 起立多数です。したがって、本案は原案のとおり可決されました。
○
議長(
大石保幸議員) 次に、第94
号議案を採決いたします。
本案に対する
委員長の
報告は可決です。本案は、
委員長の
報告のとおり決定することに賛成の方は御起立願います。
(起立多数)
○
議長(
大石保幸議員) 起立多数です。したがって、本案は原案のとおり可決されました。
○
議長(
大石保幸議員) 次に、第95
号議案を採決いたします。
本案に対する
委員長の
報告は可決です。本案は、
委員長の
報告のとおり決定することに賛成の方は御起立願います。
(起立多数)
○
議長(
大石保幸議員) 起立多数です。したがって、本案は原案のとおり可決されました。
○
議長(
大石保幸議員) 次に、第96
号議案を採決いたします。
本案に対する
委員長の
報告は可決です。本案は、
委員長の
報告のとおり決定することに賛成の方は御起立願います。
(起立多数)
○
議長(
大石保幸議員) 起立多数です。したがって、本案は原案のとおり可決されました。
○
議長(
大石保幸議員) 次に、第103
号議案を採決いたします。
本案に対する
委員長の
報告は可決です。本案は
委員長の
報告のとおり決定することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○
議長(
大石保幸議員) 異議なしと認めます。したがって、本案は原案のとおり可決されました。
○
議長(
大石保幸議員) 以上で本日の日程は全て終了いたしました。
再開日時をお知らせします。12月3日午前9時開議です。
○
議長(
大石保幸議員) 本日はこれで散会いたします。
午前10時39分 散会...